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《ネタバレ》 刑務所での親切なクムジャさんぶりなど脇のストーリーはおもしろかったんですけど、肝心の復讐部分がつまんなかったです。やっぱりペクという人物の描写がほとんどなかったのが問題でしょう。ペクへの復讐がこの映画の中心なんですから、見ている側にもペクへの憎しみを持たせてくれなければ話に入り込めるわけがありません。この監督は静かなシーンをじっと見せるという演出をよくやるのですが、前半こそ「何かあるかもしれない」と思って画面に見入ることができるものの、後半になるともう飽きてきちゃうし、前半に期待したほど深い話でもなさそうだとわかってしまった後なので、とにかくさっさとやってくれよとイライラしちゃいました。後半への大きな伏線になるのだろうと思っていた親切なクムジャさんぶりにも大した意味はなく、13年間も良い人を演じ続けていた意味もよく分かりません。「復讐者に憐れみを」「オールドボーイ」そして本作と、パク・チャヌク監督は後半になって話が破綻する傾向があるので、その辺を何とかすれば大傑作が撮れると思うんですけどね。刑務所のエピソードを独特な映像センスと含みのある素晴らしいナレーションでするすると見せた前半には大変な才能を感じたことですし。
【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 4点(2006-04-30 21:28:22)
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