| 作品情報
レビュー情報
さすがは日本映画界の最高峰だけあって、本当に凄い映画でした。本物にしか見えないオープンセットと俳優達の迫力、アクションのみならず男の友情・ラブストーリー・コメディに階級闘争までがパンパンに詰め込まれた異常なまでの情報量と、それらをひとつの物語にまとめてみせた脚本の素晴らしさ。映画のあらゆる要素が網羅された奇跡的な作品であり、傑作の中の傑作であることは間違いないと思います。
ただし、本作のようなマスターピースは後世にて徹底的に研究され、模倣され尽くしているために、鮮度はめちゃくちゃに落ちています。特にスピルバーグは『ジョーズ』や『プライベート・ライアン』など「チームを結成してミッションを遂行する」という本作のアップグレード版を多数制作していることから、それらの後発作品を見てしまうと、どうしても本作のインパクトは落ちてしまいます。 また、七人という人数が集団アクションにおいては適正な数字とは思えなかったことも、ちょっと気になりました。二つのグループの橋渡し役とコメディリリーフは通常一本化されるし、リーダーの女房役と参謀役も一本化されることが多いのですが、本作ではそれぞれを別のキャラクターにしていることから、菊千代と平八、五郎兵衛と七郎次のポジションが重複しているように感じました。 さらに、敵である野武士の描写がスッパリと切り捨てられており、思考も感情もなくただ飛び込んでくるだけの存在になってしまっている点も、てんこ盛りにされた他の構成要素と比較すると味気なく感じられました。村に一騎ずつ誘い込んで徐々に兵力を切り崩していくという主人公側の作戦に引っ掛かり続ける様などは、もうちょっと何とかならなかったのでしょうか。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(邦画)] 7点(2017-11-15 23:56:59)
ザ・チャンバラ さんの 最近のクチコミ・感想
|