| 作品情報
レビュー情報
『マーターズ』と並んで、近年のフレンチホラーを代表するとされる凶悪作品。ハリウッドホラーのショック演出、イタリアンホラーのグロ描写、ジャパニーズホラーの湿っぽい空気感、ジャーマンホラーの変態性等、世界中のホラー映画を丁寧に研究し、それらの尖がった部分をすべて吸収して作られた結果、暴君怪獣タイラント並の強力な映画が仕上がったわけです。「これ以上やっちゃいかんだろ」というレベルを軽々と越えてくる残酷描写の過激さや、短時間に多くのイベントを詰め込んでくるという展開の素早さ、そして底抜けに陰惨な結末など、従来のホラー映画が牧歌的に思えてくるほどの容赦のなさには腰を抜かしました。普段はボカシを無粋だと感じる私も、本作のクライマックスでボカシがかかった時には、「これを見ずに済んでよかった」とホっとした程です。。。
ただし、被害者と加害者双方の動きに合理性を欠く面があったり、中盤に登場した刑事3人が、どう考えても現場を制御できる状況にあったにも関わらず、一人のキ○ガイ女によって全滅させられてしまうという展開にイライラさせられたりと、いくつかの場面で不自然さが見られた点は残念でした。こうした点をうまく処理できていた『マーターズ』と比べると、作りはやや洗練されていないと感じました。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-05-18 10:23:49)
ザ・チャンバラ さんの 最近のクチコミ・感想
|