欲望のバージニア の ザ・チャンバラ さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ヨ行
 > 欲望のバージニア
 > ザ・チャンバラさんのレビュー
欲望のバージニア の ザ・チャンバラ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 欲望のバージニア
製作国
上映時間116分
劇場公開日 2013-06-29
ジャンルアクション,ドラマ,犯罪もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 実話であることを売りにしている本作ですが、ハリウッドにおける”based on true story”は非常に範囲が広く、本作についてもフィクションとして見るのが無難のようです。と言うのも、原作を書いたのは主人公・ジャック・ボンデュラントの孫にあたるマット・ボンデュラントであり、幼少期におじいさんから聞かされていた自慢話を小説化したものだとか。年寄りの昔話ほど信用できないものは他にないわけで、実際、ありえない程イカれた捜査官に、ありえない程生命力の強い次男と、実話と言うにはムリのある展開のオンパレード。話半分どころか、話3分の1か4分の1くらいのつもりで鑑賞なさってください。。。
内容は、ハリウッドで頻繁に製作されるアウトローものであり、特段に変わった試み等はなされておらず、一から十まで王道に徹しています。際立った傑作・秀作の類ではないが、この手の映画の黄金率に当てはめて堅実に作られてはいるので、深く失望させられることもありません。監督は、ひたすらに陰鬱な終末SF『ザ・ロード』で世界中の観客の心を粉々に砕いたジョン・ヒルコートですが、『ザ・ロード』に続き、本作でも湿っぽい演出を披露しています。物語は一家の三男・ジャックの成長譚であり、中盤にはジャックのちょっとしたサクセスストーリーも織り込まれているのですが、この監督の個性の賜物か、まったく爽快感を味わえないという点は、唯一、本作で独特に感じた点でした。展開はチンタラしており、インパクトある見せ場もないのですが、この湿っぽさのおかげで、物語には一定の緊張感が維持されています。どこまで意図されたものなのかは分かりませんが、なかなか面白い塩梅の映画だなと思いました。。。
この手の映画は若手俳優の豪華共演を売りにする場合が多いのですが、例に漏れず、本作もなかなかのメンツが顔を揃えています。登場場面の多さは役者の知名度と完全に比例しており、ジェイソン・クラーク演じる長男がいてもいなくても変わらない程の薄い存在感だったことはお気の毒でしたが、一方で、トム・ハーディ演じる次男のかっこよさは頭一つ抜けていました。いざとなればメリケンサックを取り出して相手をボコボコに殴りつけるバイオレンス野郎にして、惚れた女に背を向けて死地へと向かう任侠野郎、最高ではないですか。シャイア・ラブーフなんてどうでもいいから、もっとこいつを見せて欲しいと切に願いましたとも。
ザ・チャンバラさん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2013-11-13 00:36:13)(良:2票)
ザ・チャンバラ さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2018-07-30IT イット “それ”が見えたら、終わり。5レビュー5.60点
2018-07-17オールウェイズ4レビュー6.46点
2018-07-09黒い家(1999)7レビュー4.31点
2018-07-09ストリート・オブ・ファイヤー4レビュー7.43点
2018-07-04復讐するは我にあり7レビュー6.67点
2018-06-26愛と死の間で3レビュー4.85点
2018-06-26スイッチバック4レビュー6.00点
2018-06-22ゴースト/ニューヨークの幻8レビュー7.02点
2018-06-22ビバリーヒルズ・コップ26レビュー6.23点
2018-06-18危険な情事7レビュー6.47点
欲望のバージニアのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS