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《ネタバレ》 Clerks(店員)のある不運な一日を描いた作品であり、店内のトイレで客が死んだり、友人の葬儀を知ったりと結構なことが起こる割には、日常系のほのぼのとした空気が流れ続ける不思議な温度感の作品です。また、彼女がとんでもないヤ○マンであることが判明して心が揺らぐ展開などは後の『チェイシング・エイミー』にも通じているのですが、どの要素もさほど深くは掘り下げられておらず、雰囲気ものの作品だと言えます。相性が合えばすごく愛せる作品になるのでしょうが、私はさほど面白みを感じませんでした。
ただし、一日中ボヤく主人公に対して友人が放つラストの言葉。これは最高でした。 ・誰もお前を引っ張って連れて来たのではない。お前はここにいることを自分で選んだんだろ ・自分が居なければこの店が潰れるような言い方をするな。こんな猿にでもできるような仕事、お前がいなくたっていくらでも代わりはいる。 ・お前は自分に価値があると言いたくて必死だが、出来の悪い店員に過ぎないんだよ。 ・バカな要求をしてくる客を見下しているが、俺らも同レベルだからここにいるんだ。 置かれた環境に文句を言い、誰かを見下すことで自分を優位に見せようとすることって誰にでもあると思うんですけど、そうした姿勢をズバっと切り裂き、その根底にある曲がった根性までを見透かされたような鋭利な言葉でした。しかもこれを主人公以上のダメ人間に見えていた友人に言わせるという点もうまく、このラストの言葉を聞けただけでも、鑑賞の価値はありました。 【ザ・チャンバラ】さん [インターネット(吹替)] 6点(2018-02-23 19:53:10)
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