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《ネタバレ》 『ザ・ロック』の脚本家コンビによる作品なのですが、かなりエモーショナルな背景を持つ作品なのにおそらくは意図的に情緒的な部分が省略され、娯楽に特化した独特な作風となっています。多くを期待しすぎず、また頭を使い過ぎずに見れば、短めの上映時間はきっちりと楽しめる手堅い作品となっています。
旦那殺しの罪で投獄されたが、実は旦那と親友に裏切られ、高額な保険金付きの子供までを奪われていたことに気付く主人公。普通ならここでわが子をどうやって危険な父親と義母から引き離すのかを社会制度に沿って考えるところですが、主人公が次の瞬間にとった行動とは、復讐を誓って体を鍛え始めるということ。服役中の時間をハナから捨ててるんですね。この時点でバカ丸出しで、そこから先はこの低偏差値のまま映画は進んでいきます。 代表作『逃亡者』を見て出演依頼をされたんだろうなということが瞬時で分かるトミー・リーや、有色人種の脇役は主人公の助けになるというこの手の娯楽作の定番の流れなど、観客の予想をまるで裏切らずに物語は進んでいき、主人公はサクサクと旦那へと近づいていくのですが、圧倒的なテンポの良さとイベントの仕込み方の良さ、またアシュレイ・ジャッドの見栄えの良さで(なぜ彼女は本作以降伸び悩んだんでしょうか)、なかなか飽きずに見せてくれました。旦那をぶっ殺すというラストも非常に分かりやすく、「あ、終わったんだな」という点が誰の目にも明らかな親切設計となっています。 ところで、何度も人生をリセットし新天地でゼロからスタートしながらも、行く先々で地元の名士みたいになっているあの亭主って実はとんでもなく有能で、元嫁に殺されるような生き方をしなければ良かったのにと思いました。 【ザ・チャンバラ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2018-02-20 19:06:50)
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