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ずっと見たくて、やっと見られた映画。その理由は近所のビデオ店でずっと「コメディ」コーナーを探していて見つからなかったため。結局「SFファンタジー」コーナーで発見した。でも観賞後の感想はやっぱり「SF」というよりも「コメディ」なんだな。素材が体内探検を扱っているために、「ミクロの決死圏」と比べる人が多いけど、そこが誤解の始まり。「ミクロ…」は特撮技術(ダリが美術担当でしたな)で体内を描いてみせることが主眼で、逆に言えば映像にしか売りがない。(だって、無事制限時間内に生還できました、というだけのラストって、あまりにも薄っぺら)。それに対し、「インナー…」は、デニスクエイド演じる、ちょっと粗雑な性格の主人公が、ナイーブな性格の若者(マーチンショート)を励まして、成長に導きながら、自身もメグライアンとの失った恋を取り戻すという筋立てになっている。別にデニスクエイドがマーチンショートの体内に入る必然性はテーマ上はなかったんじゃないか。仮に守護霊が主人公を励ますとか、ドラえもんがのび太を励ますとか、そんな設定であれば、体内探検にこだわる必然性はなかったのだと思う。
ダンテ「今度コメディタッチの恋愛ものやりたいな」スピルバーグ「そんなんじゃ、当たらないよ。時代はSFX。『ミクロの決死圏』みたいな体内ものだったら、制作費が集まるぞ」ダンテ「しょうがないな…」なんてノリで製作がスタートしたのではないか、などと想像してしまう。 まあドタバタ部分のコメディはたぶんに不発。かろうじてメグライアンの天性の明るさでもっているという感はありありなのですが。この映画の当時はメグライアンも当然「ラブコメの女王」なんて呼ばれ方はしていなかったけど、その片鱗は十分に堪能できる佳作だと思います。 【satoshi】さん 7点(2004-06-27 23:13:12)
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