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《ネタバレ》 物語がどう収束に向かうのか予断を許さない展開の中で挿入された「縮む男」のサイレント映画の描写には笑った。「これってわいせつ物陳列罪に触れないの」。だが最後まで見通すとこのサイレントをベニグノが見たことが、彼のインモラルな行為につながるのだと納得した。ベニグノは彼女を見染めて以来、憧れの対象とはしていても、性的欲望の対象には見ていなかった。というより、ベニグノに性的な欲望は存在していなかった。それが「縮む男」をみたことによって、憧れの究極の行為として体の中に入るという形を知り、それを実行したことが、彼女への性行為となった。だがそれが性的欲望の行為とは違うということを明示するためにも、劇中劇「縮む男」の性描写は、即物的な行為ではなく、縮んだ男が女性器に入り込むというコミカルなテイストのものでないといけなかったのだろう。
ベニグノの強姦に眉をひそめた人も多いようだが、それは暗示的行為であって、その点に拘泥すると、映画本来の意味や価値を見失ってしまうのではないかと思う。 【satoshi】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-06-07 22:05:07)(良:1票)
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