少年時代(1990) の 青観 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > シ行
 > 少年時代(1990)
 > 青観さんのレビュー
少年時代(1990) の 青観 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 少年時代(1990)
製作国
上映時間117分
劇場公開日 1990-08-11
ジャンルドラマ,戦争もの,青春もの,学園もの,小説の映画化,漫画の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 父親の都合により東京から富山へと疎開してきた少年進二とガキ大将武との交流、友情がテーマである。また、何だか観ていて今の政治の世界や戦国時代の戦いを見ているような感じもする。ガキ大将と恐れられ、一人じゃ何も出来ない連中がもう一人の少年須藤というこの人物の方へと寝返りをする。つまりクーデターを起こしてそれまでは見方だった仲間に裏切られボコボコにされる武の姿は正に戦国時代の戦いのようでもあり、現在の政治の世界のようでもある。まるで独裁者の如く、それまでの地位を追われても進二との友情を捨てなかった武こそ、男の中の男であり、他の誰よりもかっこ良いし、男らしい。進二が最初に仲良くなった武だが、自分に付いてくる他の仲間、弱気者達の前では進二に対しても冷たい態度を見せたりするものの、進二と二人きりの時には他では見せない表情を見せる。進二と二人きりでボートに乗り、海へと出かけるシーンや進二の話を食い入るように聞く姿など他にも進二と二人の時の武こそが本来の武の姿である。それは進二にもよく解っているからこそ二人の友情は最後まで途切れることなく続くのである。ラストの駅のシーン、列車内から見える武の進二の乗せた列車と横に並ぶようにして追う武の姿、本当の親友との別れ、井上陽水の名曲「少年時代」が流れ、映し出される二人が撮った思い出の写真に映っている進二と武の表情こそがこの映画を物語っている。そしてこの映画を観てやはり感じたことは篠田正浩監督という人は「瀬戸内少年野球団」が少年というものを上手く描いてるのと同じで下手に時代劇やらアクションものなどは撮らずに少年を描いた作品を撮る方が上手いし、持ち味が発揮されるように感じる。今の所、私にとっては篠田正浩監督の映画の中ではこの映画が一番です。
青観さん [ビデオ(邦画)] 8点(2009-10-05 20:52:34)(良:2票)
青観 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-03-16君たちはどう生きるか(2023)0レビュー5.84点
2024-03-10ドラゴンボール 神龍の伝説6レビュー5.33点
2024-03-01アンダーグラウンド(1995)10レビュー7.43点
2024-02-20どうぶつ宝島8レビュー7.80点
2024-02-15シン・仮面ライダー0レビュー5.50点
2024-02-11かがみの孤城7レビュー7.53点
2024-02-10キングコング: 髑髏島の巨神8レビュー6.69点
2024-02-09シン・ウルトラマン0レビュー6.31点
2024-02-04ゴジラ キング・オブ・モンスターズ8レビュー6.35点
2024-02-02シン・ゴジラ0レビュー7.25点
少年時代(1990)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS