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《ネタバレ》 21世紀の「ダイ・ハード」は、「アンダーワールド」のレン・ワイズマンの映像が垢抜けしていて渋いカラーに彩られ、デジタル時代を生きるアナログ刑事の「誰もヒーローになる奴がいないから仕方なくオレが」と諦念含みの使命感にマクレーン刑事の気概がにじむ。 「相棒+敵の女」という構成は「3」と同じながらフレッシュなキャストを起用、「ギャラクシー・クエスト」のトレッキー少年(ジャスティン・ロング)がこんな大役をやると予想しない意外性。 悪役ティモシー・オリファントは米仏合作の「ヒットマン」と同時期、スキンヘッドで寡黙なあちらの方がインパクトはあったものの新鮮ではあり、アジアン美女マギー・Qがスリムな体でアクション、可愛い顔して根性は父親譲りの娘ルーシーもストーリーの一翼をになう。 垂直離着陸できるF-35のシーンはヒコーキ好きには楽しく、それら視覚効果と共にスタントシーンが秀逸で(マクレーンがスキンヘッドになったことでスタントとの連携もスムーズ)、目を見張る一瞬に命をはる。 ファレルの友人でPCマニアのフレディの「司令部」の一角に旧式の無線機が置いてあり、持ち主の言うように「世界の終末がきても使える」それは、ハイテク世界を舞台としながらその脆弱性とローテクの堅牢・信頼性をうたい、マクレーンの隠喩でもあるのだろう。 家族を失い孤独であったマクレーンが娘との絆をとりもどし、ファレルの父とも見紛われるのは、現代の若者の父親世代になったマクレーンの位置づけと「頼れる父親像」復権の願いもこめてであろうか。
【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-04 07:00:02)
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