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《ネタバレ》 エディット・ピアフに特別の思い入れはなく、時間も長くて国民的歌手の自我に溢れたもっと疲れるような映画かと懸念していましたが、そんなこともなく。 美貌をかなぐり捨てたマリオン・コティヤールの入魂の演技、独特のコクのある映像、節度あり流れるような運び。 今時の映画らしく時系列の入れ替えはありますが。 特に恋人マルセルを失った彼女がよろめきながら行きつく先は、はっとさせる演出。 ピアフの歌は要所要所で流されますが、使われすぎていないので飽きることなくもっと聴きたい、と思えるのもいいのでは。 市井から出た歌姫を支えた当時のスタッフたちのように、この作品にも彼女を愛し誇りとするフランスの愛情が幾重にも取りまいているようでした。 自身の人生はバラ色ではなかったかもしないけれど、聴く人の心はバラ色に染めたのでしょうから。 ドパルデューはゲスト的ですが、エマニュエル・セニエが幼い頃の彼女に愛を注ぐ娼婦ティティーヌを好演。
【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-12-07 00:00:02)
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