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《ネタバレ》 車が激しく行き交う交通量の現代と過去の遺物のようにテンガロンハットを被りカウボーイの出で立ちをするハーレンの対比は極めて明確ですが、物語自体は不明瞭な部分が多いです。憑かれてしまったようにウェイドを敵と確信し行動を抑制できないハーレンの姿に何かを感じるほど背景が描かれていないのですから。それでもトーブを撃ったもののロニーを救出しようとした行動にはハーレンの信念が窺えます。おそらく西部劇のヒーロー気取りで現代社会に巣くう病を敵視し、愛するトーブを守るという使命をえて実際に制裁を加えようとしている。その姿には恐怖を覚えます。我こそが正義と常軌を逸してしまったハーレン自身も現代社会の副産物であり病の一部としているのでしょうが、自称でも正義を異常に描くことにより逆に世の中の腐敗を表現しているとも考えられます。前半の甘いラブストーリーから一変する後半の狂気。鏡に銃を向けるシーンなどもあり「タクシードライバー」を彷彿させます。
【ミスター・グレイ】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-01-18 00:55:25)
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