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《ネタバレ》 兵士の、いや、男の執念と言いますか本能と言いますか〝さが〟のようなものを瑞々しく描いております。それにしてもリドリー・スコット監督は長編デビュー作にして既に映像美を炸裂させています。冒頭の決闘シーンに写るあの建物なんぞ何とも言えない良さがありますし、雪景色の朽ちた馬車はとてもドラマティックですし、何よりカイテルが崖に佇み日の光が射し込むラストシーンが驚くほど美しいです。また、何度となく始まる決闘もそれぞれ違った趣で見せてくれ全く飽きさせません。最初の探るような感じや、決闘途中から見せる乱雑な雰囲気、クシャミをいれた正々堂々の決闘、回数を重ね恐怖を覚えた馬上でのフラッシュバック、そして最後の悟ったような面持ち…と、こっちまで魅入られて次ぎは?と期待してしまうほどです。下手に派手なアクションになっていないところが逆に現実味や執着心などを浮き彫りにしています。そして、基本的にキース・キャラダインの視点から見たものなのですが、フェローを演じるカイテルは本当に人を殺しそうな狂気じみた雰囲気が漂っているので恐怖を感じさせます。リドリー・スコット作品の中でもマイナーな部類に属する本作、カイテルにしてももっと評価されても良いのにと思いますね。
【ミスター・グレイ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2007-07-06 18:17:28)
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