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《ネタバレ》 ミステリーの筋書きとしては陳腐ですし、ケヴィン・ベーコンは子供の頃の事件に遭遇した3人のうちの1人である必要性が希薄だと思いますが…それでもイーストウッドが監督を務めれば、かくも重厚な出来になってしまうのですから驚きです。
出色なのは、とってつけたようでもある最後のパレードのシーンで(物語的には不快な残酷さを宿しており過酷ですが)、サングラスをかけて視線を遮り闇におちていくショーン・ペン、ただ見つめるだけのベーコン、もう不在のティム・ロビンス、夫を信じ切れず弱さを露呈するマーシャ・ゲイ・ハーデン(うろたえないでくれと心底願いたくなる!)、そして何より恐ろしいのは顔を背けることなく堂々とお天道様に照らされて表通りを見るローラ・リニー。華やかなパレードの中で巻き起こる人間の暗部のドラマが簡潔に描かれています。 ところで…どうでもいいことですが、なぜデイブは嫌な少年期を過ごしたボストンを大人になっても離れなかったのか?その答えは子供の頃からずっと被り続けている帽子にあります。彼は熱狂的なボストン・レッドソックスのファンだったんです。せめてバンビーノの呪いが解けたところを見られたら良かったのに…本当に憐れ。 【ミスター・グレイ】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-09-22 18:20:10)(良:1票)
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