パリの大泥棒 の ケース・バイ・ケース さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ハ行
 > パリの大泥棒
 > ケース・バイ・ケースさんのレビュー
パリの大泥棒 の ケース・バイ・ケース さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 パリの大泥棒
製作国
ジャンルサスペンス
レビュー情報
冒頭、ジャン・ポール・ベルモンドが泥棒に忍び込む家は、オードリー・ヘップバーンの「おしゃれ泥棒」で、彼女が住む家として使われていたものである。
「パリの大泥棒」とほぼ同時期の映画なので、「泥棒」繋がりとして使用されたのであろうか。
それはともかくとして、その冒頭からしてかなり自分の好みにあった作品ではないかという予感はしたが、最後までその予感を裏切らない出来だったと言って良い。
主人公が、いかにして泥棒の道に入り込んでしまったのか、そして彼は何故泥棒をやり続けるのかという事を実に淡々と描いているのだが、その淡々とした描写の中にもユーモアを漂わせているルイ・マル監督の演出もなかなか良いと思った。
私が面白いと思ったのは、泥棒組合ともいうべき彼の泥棒仲間との交流である。
当たり前の事だが、泥棒にもそれぞれ生活が有り、それぞれ悩みを抱えているのだなあという事がサラリと描かれており、その点にも私は好感を持った。
そして、主人公が思いを寄せる従妹の女性に扮したジュヌヴィエーヴ・ビジョルドの可憐さも一際目を引いたのだが、彼女以外の女優陣もそれぞれ魅力的であり、画面に彩を添えているのも良かった。
欲を言えば、映画にもう少し派手さも欲しいと思ったが、この映画の通奏低音ともいうべき「泥棒の悲哀」を表すためには、これぐらいの淡々とした雰囲気が合っていると思った。
そういうわけで、私はこの映画が結構気に入っている。
ケース・バイ・ケースさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-12-23 04:48:38)
ケース・バイ・ケース さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2005-12-23大脱走10レビュー8.25点
パリの大泥棒8レビュー5.66点
スパイ・バウンド3レビュー3.83点
2005-12-13上流社会9レビュー6.11点
2005-12-13回転木馬(1955)2レビュー4.50点
2005-12-13北北西に進路を取れ10レビュー6.98点
2005-12-13いつも2人で9レビュー7.36点
2005-12-13太陽がいっぱい10レビュー7.99点
2005-12-13ル・ディヴォース~パリに恋して~3レビュー4.06点
2005-11-16暗くなるまで待って9レビュー7.36点
パリの大泥棒のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS