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改めて再見するにこの映画、錦之助は語り部のようなものでポイントは彼が出会い分かれた4人の「母親の子供にたいする愛情」それに尽きるのではないでしょうか。実の母親に合うまで知り合った女性3人は皆子供に対する愛情を忘れずに残してくれていた、だからこそ実際に対面となった際世間体を気にする様な発言に終始する母親に対して絶望的になった忠太郎。そして彼を付けねらう者に対し「手前ら親は、子供はいるか」と言って母親への想いを無理に断ち切るように刃を奮います。実母が改心する流れには多少無理があるかな、という気がしますが彼を追いかけ夜の闇に叫ぶ「忠太郎!」の声。その声をバックに涙をこらえる忠太郎。素晴らしい。役者の名演もさることながら、盲目の流しを見つけ気に留める忠太郎のワンショットにまた加藤泰節を感じ、気持ちよくなる一本です。
【Nbu2】さん [映画館(邦画)] 8点(2006-06-11 20:32:59)
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