わたし出すわ の 目隠シスト さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ワ行
 > わたし出すわ
 > 目隠シストさんのレビュー
わたし出すわ の 目隠シスト さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 わたし出すわ
製作国
上映時間110分
劇場公開日 2009-10-31
ジャンルドラマ
レビュー情報
《ネタバレ》 走れないランナーに再び走る足を与えもすれば、慎ましく生きてきた夫婦の歩む力を奪うことも出来る。僅かなお金でツキを呼び込む男もいれば、大金で不幸を引き寄せてしまう女もいる。お金にまつわるエトセトラ。本作のエピソードは基本的に明暗・正負が対になる形で綴られています。お金の魔力に慄くのが小池だとすれば、その威力に気づいていないのが小雪です。彼女はランナー母に株価の値上がり情報を教えました。素人に株の快楽を覚えさせてしまう事がどれほど危険か、彼女は気づいていない。それは、小雪がこれまで負けてこなかった事を意味します。天賦の才なのかもしれない。大金を所有する小雪は、強大な力を有しているとも言える。そんな彼女でもままならぬのは、母のこと。どんなに金があっても、最先端の医療を持ってしても、母親の健康は取り戻せない。資産を全て手放したとき、母の身の上に神の奇跡が舞い降りるというエピソードは、お金至上主義に対するアンチテーゼと見て取れます。カネという人が作り出した価値観の中で生きる虚しさを描きたかったのでしょうか。ただ、そうだとするならば本作の踏み込みは甘いと感じます。男に狂った路面電車奥は、単純に彼女がバカだっただけ。殺された女も金を得たから命を落とした訳ではない。負のサンプルとして提示されるエピソードは、どれも筋違いでピンと来ません。それ以上に、ランナーが再び表舞台に立てるようになった事や、引越し屋に起業のキッカケを与えた事実の方が大きい。小池の判断や最後の奇跡が霞みます。本作を観た人は「小雪みたいなお友達が欲しいわ~」としか思わないのではないかと。
目隠シストさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-12-18 19:24:38)(良:2票)
目隠シスト さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-04-16ある閉ざされた雪の山荘で7レビュー6.50点
2024-04-12大河への道8レビュー5.75点
2024-04-07隣人X 疑惑の彼女6レビュー6.00点
2024-03-10アンブレイカブル9レビュー4.56点
2024-02-28マダム・ウェブ6レビュー5.62点
2024-02-24ボーはおそれている5レビュー5.60点
2024-02-1121ジャンプストリート7レビュー5.87点
2024-02-09嘘八百 なにわ夢の陣6レビュー4.50点
2024-01-29スカイハンガー3レビュー3.00点
2024-01-22ナイル殺人事件(2020)7レビュー5.22点
わたし出すわのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS