うしろの正面<OV> の 目隠シスト さんのクチコミ・感想

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うしろの正面<OV> の 目隠シスト さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 うしろの正面<OV>
製作国
上映時間75分
ジャンルホラー
レビュー情報
《ネタバレ》 ≪≪≪ネタバレしております。また内容的に妊婦の方はご覧にならない方がよろしいと思います。ご注意ください。≫≫≫    午前3時33分に『かごめかごめ』という言葉を動画検索してはならない~。本作は、童謡『かごめかごめ』にまつわる都市伝説に着想を得たオカルトホラー。呪いの動画を目にした者は精神を病み、不幸が降りかかります。動画視聴で呪いにかかる点は『リング』を、白塗り女が襲い掛かってくるあたりは『呪怨』の伽椰子を彷彿とさせるもので、邦画2大ホラーの“イイトコ取り”です。しかし、だから優れたホラーになるかというと話は別で・・・。それでは内容を整理してみましょう。本作では、3つの事案が提示されます。①妊婦が夫に腹を裂かれ死亡。②妊婦が自ら胎児を殺害③妊娠中の主人公もお腹の子を奪われる恐怖に苛まれる。③では、夢の中で白塗り女が登場し、主人公の胎児を奪おうと襲ってきます。女は死産を受け入れられなかった母親。子への強い執着心が“呪いの元凶”と示唆されます。しかし①と②のケースでも、白塗り女が出現している保証はありません。また②の妊婦は、①で死んだ妊婦に怯えていました。そこから導き出される仮説とは、“動画は『呪い』ではなく『催眠』や『暗示』の類である”ということ。『かごめかごめ』動画には、出産にかかる不安を刺激し、増幅させる作用があると推測されます。白塗り女は、主人公が頭の中で創り出した“出産に対する不安”の象徴。つまり本作に貞子や伽椰子のようなホラークイーンは存在しないワケです。もっとも、人を殺めるほど強力な暗示をかけられるなら、もはや“呪い”と呼んで差支えない気もしますが。ただし、この仮説には弱点もあります。①では妊婦自身ではなく、夫が凶行に及んでいること。③では霊媒師が呼ばれた際、かなり強力な霊体の存在がうかがわれたこと。これらの疑問には、“夫婦は一心同体であった”、“霊媒師はインチキで、ナポレオンズの大ファンであった”との解釈で乗り切ろうと思います。とはいえ、白塗り女=本作における貞子と考えると相当面白いんです。白塗り女=動画の製作者=ユーチューバー。邦画ホラー史上初の快挙ですから。白塗り女の口から「チャンネル登録お願いします」の一言でもあればと悔やまれるところです。以上、私なりにちゃんと時間をかけて考えてみましたが、これは黒沢清作品のように「考察せずにはいられないほど作品に魅力があった」からではなく、「つまらな過ぎたので勝手に解釈で遊んだ」パターンのヤツです。往年のプロレスファンの皆様には「剛竜馬の試合と同じ」と言えば伝わるかと思います。ショアッ!
目隠シストさん [インターネット(邦画)] 2点(2019-10-30 21:44:33)
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