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《ネタバレ》 先生(高良君)の軸が定まらぬ前半の教室の様子は、子どもたちを誰一人正視することができず、観ている我々もただ呆然として、めまいのようだった。ところが先生が無償の愛に気づいてからの後半は、息をのむような名授業を展開する。もう泣けちゃってね。そして教室の隅にいた孤独な生徒を抱きしめたい衝動がラストの疾走につながったのではないか?子どものいない僕には、よく分からないが、そのようにこの映画を捉えた。もう二つのエピソードも印象的だ。孤独なおばあさんと、障害のある子のイーブンな人としての付き合い。虐待を受けてた子が親になり、同じことを自分の子どもに繰り返してた時に、波長のあう隣人との触れあい。全編、言いたいことは一つである。社会が子育てをフォローしている。今までの映画にない展開である。そう、地域社会が少しづつ戻ってきているのかもしれない。この監督の前作(ここでも池脇千鶴!)は、世界の悲鳴ともいえるような作品だった。それがこのようなホッと息のつける作品をつくるようにまでなったのは、監督に何かあったのかな(笑)。僕も抱きしめられてますよ。周りの人に、そして映画と言う「お前は大丈夫だ」と励ましてくれる、素敵な「家族」に・・・。
【トント】さん [DVD(邦画)] 8点(2016-04-08 23:49:14)
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