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面白い。
子どもの視点で見る必要のない話だが、子どものためのキャラクターで作られた本作は、小さい子供を持つドラえもんの初期の映画を観た、かつての子ども達のために作られたお話なんだろう。 佳作の多いドラえもんの映画版初期作品を観て感激した経験を持つ、まだまだ全然若い子ども属性を少し持つかもしれない大人な彼らは、きっと素直に感動したに違いない。戦争を批判した映画として佳作だったと。 しかし現代では、反戦映画としての思想的な側面には疑問が残る。政治行為としてフォーカスしなければあまり意味がない。このように、単に侵略戦争や第二次大戦中東京に対して行われた空爆にインスパイアされた感じの反戦主張は、現代ではもううまくいかないだろう。 この映画を今観るとわかるように、こういう戦争概念は現実の紛争とは異質であり、よく見るとセカイ系という言葉でくくられてしまう。まるで海外の情勢や紛争を知らなかったかのよう。四半世紀前の日本ではそれだけ戦争や紛争に関する情報は受動的には触れるものでなかったのかもしれない。 でも、この映画を映画館やテレビの前で子どもと一緒に観て感動したであろう当時の若いお父さんお母さん達に軽蔑のような言葉は浮かばない。無垢である彼らと、子どもだった自分たちに何となく切なさのようなものは染み出してくる。何だろうこの苦々しさは。 【黒猫クック】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2010-06-13 15:37:07)
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