ダウト ~あるカトリック学校で~ の Sgt.Angel さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > タ行
 > ダウト ~あるカトリック学校で~
 > Sgt.Angelさんのレビュー
ダウト ~あるカトリック学校で~ の Sgt.Angel さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ダウト ~あるカトリック学校で~
製作国
上映時間105分
劇場公開日 2009-03-07
ジャンルドラマ,ミステリー,学園もの,戯曲(舞台劇)の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 やや映画ならではの演出に欠けていたかな、とは思うものの久々にたっぷりと見応えのある演技合戦でした。メリルとホフマンの怪獣演技バトルは勿論、『魔法にかけられて』の時は年の割に老けてんなぁ・・・と失礼ながら思ってしまったエイミー・アダムスの可愛さにもちょいと驚き、1シーンのみの出演ながらヴィオラ・デイヴィスもなかなか印象深し。
この4人全員がアカデミー賞ノミネートも納得。メリルは『マンマ・ミーア!』の脳天気さは何処へやらと言うような迫力で、初登場シーンからバシバシ存在感を放つ。対するホフマンも生活感のある演技で全く引けを取らない。彼が演じる神父の説教がまたひとつひとつ非常に心に響く内容でいい。どれも良かったのですが、特に印象的だったのは2回目の「噂の正体」についての説教。あんな風に人の心を掴むような説教をされたら宗派とか関係なく神父に憧れてしまいます。
ひたすら2人の舌戦が続いた挙げ句真相は分からずじまいですが、今作の場合は全く消化不良はなし。原作の邦題が「ダウト 疑惑をめぐる寓話」とのことで映画版よりもしっくりときます。
まさに寓話という教訓的な物語。だから事件の真相も提示しない。あのシスター・アロイシスの嘘により、フリン神父が疑わしいように終わるのですが、そこは絶妙なラインを保っている。疑惑を持ちはじめると本当にキリがない。この登場人物の言う事もどこまでが真実なのか分からなくなってくる。シスターが神父に、神父がシスターに主張する事も、ミラー夫人がシスターに言った事も、全て実際に見たわけではないのだから。
そもそも疑惑とは?何を以てして確信、真実なのか?このギリギリの境を見事に保ち、疑惑に対する疑惑を深める面白い作品でした。
Sgt.Angelさん [映画館(字幕)] 8点(2009-03-29 00:42:30)
Sgt.Angel さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2010-06-16アウトレイジ(2010)9レビュー6.60点
2010-04-25タイタンの戦い(2010)4レビュー4.98点
2010-04-10第9地区10レビュー7.07点
2010-03-28デビルズ・リジェクト~マーダー・ライド・ショー2~9レビュー6.38点
2010-03-19人間失格7レビュー4.26点
2010-03-15シャーロック・ホームズ(2009)8レビュー6.06点
2010-03-15パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々4レビュー4.40点
2010-03-06パブリック・エネミーズ7レビュー5.73点
2010-03-06コララインとボタンの魔女9レビュー6.74点
2009-09-20続・夕陽のガンマン/地獄の決斗10レビュー7.34点
ダウト ~あるカトリック学校で~のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS