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《ネタバレ》 今、レビューを書こうとしていたら、稔の表情が1つ1つ蘇ってきて、泣けてきた。観ている最中は全然平気だったのに。多分、急激に、母親目線で物語を再確認してしまったからだと思う。白い靴下履いてても、ちょっとくらいしゃべり方が女っぽくても、いいじゃん。なんで、すぐ、キモいって言葉で括られるの?女の人にだらしなくても、傲慢でも、才能があってあれだけ格好いいんだからちょっと大目に見て・・。周囲の人達にどんな風に評価されていようと、二人とも、お母さんから見たら、かわいい息子たち。出来ればずっと、子どもの頃のままの、仲の良い兄弟でいて欲しい。母親的には、ラスト、稔はバスに乗らずに、猛の元に戻って欲しいところだけど、たぶん、元には戻れないと思う。猛が裁判で「偽証」したとき、憑き物が落ちたように稔の表情がまともな顔になった気がした。大人になる過程で、自分と弟の「違い」を内面に鬱積させていった稔が、裁判を通して、猛に本音をぶつけ、最後に猛と自分を許したんだと思う。そして猛は、7年後に憑き物が落ちた。でも、もう、子どもの頃のような純粋な気持ちで関わり合っていくことは出来ない。お互いを許し合った気持ちだけを抱えて、全く別の世界で暮らしていくのがいいんだと思う。・・・と、二人のその後にまで、思いをはせてしまうあたりに、この作品が高評価の理由を感じます。
【おおるいこるい】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-05-19 14:28:51)(良:1票)
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