| 作品情報
レビュー情報
アメリカン・ニューシネマの先駆けとして、本作が当時の映画ファンに与えた影響は凄まじいものだったであろう。
タブーへのチャレンジがこれでもかと繰り返される。セックスの隠喩、過激なバイオレンス描写、犯罪者(アウトロー)をカッコ良く描き、警官(権力)を悪役のように描くなど。あらゆるものへの反抗精神が随所に見られる。 ただ、当時はかなり刺激的な作品だったのだろうけれど、さすがに今見ると「普通に面白い映画」という感じ。「ニューシネマの代表作」ということを念頭に置いて、その歴史的価値を噛み締めて見るべき映画だと思う。 ボニー役のフェイ・ダナウェイが凄くハマっていた。それに対し、ウォーレン・ビーティがどうも全く悪人に見えない、というかクライドという役を美化し過ぎているように感じてしまった。まあ、あまりにもリアルな悪人を描くと観客が全く感情移入できなくなるから仕方なかったのかもしれないが。 やたら喚きまくるブランチに終始イライラ・・でもイライラさせられるって事は、それだけ役になり切った素晴らしい演技をしていたという事なのだろう。 暴力的でありながらも、美しく儚い有名なラストシーンは、この映画に相応しい最高のラスト。この映画が当時、生まれるべくして生まれたものであるということを物語っている。作品の内容においても、製作者の心情においても、本作は紛れも無い「青春映画」と言えるのではないだろうか。 【おーる】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-09-11 14:39:07)(良:1票)
おーる さんの 最近のクチコミ・感想
|