プライベート・ライアン の あっかっか さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > フ行
 > プライベート・ライアン
 > あっかっかさんのレビュー
プライベート・ライアン の あっかっか さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 プライベート・ライアン
製作国
上映時間170分
劇場公開日 1998-09-26
ジャンルアクション,ドラマ,戦争もの,歴史もの
レビュー情報
評価が分かれているようだが、一応反戦映画と思うよ?「ドイツをとにかく悪者に」、と言うよりドイツ兵をアホに描きすぎだけど。SSが命乞いったって、星条旗よ永遠なれを歌うかいな、とは思った。私がいいと思ったのは実戦経験のない通訳のアバム伍長の描き方。レーダー基地でウエイド(Gリビシも凄く達者。キャスティングには隙がない)が殺された後、ドイツ兵を1名捕らえたシーン(その、星条旗よ永遠なれを歌うところ)では降参した捕虜を殺すのは国際軍事法違反だ、と声高に言うも、最後に投降してきた複数のドイツ兵のうち1名を射殺する描写がある。最後の市街戦で彼は弾薬の補充係を割り当てられていた。廃墟の中で弾を使い切り、その後取っ組み合いになってナイフで殺されかけている味方の元に足がすくんでどうしてもいけない(この弱さの描写が実にリアル)。ナイフで味方を殺したドイツ兵は階段ですくんでいる彼を見つけ、鼻で笑って「見逃し」て去っていく。最終的にこの市街戦では勝利を収め、生き残ったドイツ兵が投降するのだが、彼はその中にあの男を見つけ、撃つのだ。仲間を助けられなかった自分への苛立ちか、仲間を殺したことへの怒りか、自分を鼻で笑ったことへの怒りか、優位に立ったことで慢心の表情で、国際軍事法を犯すのだ。ラスト近いというのに、この「生の実戦を通して崩れたヒューマニズム」にゾッとした。私はこういった描写の方がむしろ印象的だった。あと、皆が褒めているノルマンディ上陸だが、あれを見て戦争美化と思う人はいないだろう。だからやはり「反戦映画」と思うけど。本筋は皮肉もあるんじゃないのかねえ、軍のトップから出された一見人道的だが理不尽で矛盾だらけの任務、そんな「偽善のヒューマニズム」に頼らなければならなかったアメリカ、という。深読みしすぎかな?ま、確かに、プラトーンとかカジュアリティーズとか、そういうアメリカの反省を前面に出した反戦映画には及ばない。でも勝っちゃった戦争で作る反戦映画なら、こんなもんじゃないのか?
あっかっかさん [DVD(字幕)] 6点(2009-01-13 13:52:53)
あっかっか さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2014-12-24愛を読むひと7レビュー6.65点
2012-09-11HACHI/約束の犬6レビュー6.67点
2011-11-09クリープショー2/怨霊6レビュー5.33点
2011-10-0713日の金曜日(2009)6レビュー5.13点
2011-10-04さよなら。いつかわかること5レビュー5.88点
2011-10-03クリープショー7レビュー5.94点
2011-10-01ベガスの恋に勝つルール5レビュー5.87点
2011-09-29ファイナル・デッドサーキット 3D4レビュー4.87点
2011-09-2613日の金曜日PART25レビュー4.48点
2011-09-17親指タイタニック5レビュー3.37点
プライベート・ライアンのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS