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いや~、劇場にアニメを見に行くのは何十年ぶりでしょう。たぶん、『ガンダム』第1作以来だと思います。これもあまりおじさんが見るようなものではないのでしょうが、木皿泉さんが脚本とあらば、見ないわけにはいきません。結果としては、あちこち木皿さんらしいところがあって、やはり足を運んでよかったです。
「神は細部に宿る」などと言いますが、本作では細かいところまで作り込まれ描かれていて、アニメとはいえ現実感があるし、生活感にあふれています。それが特に後半の展開、中でもラストシーンで意味を持ってきます。それによって説得力が出てくるのです。日々の日常生活を大切にするという点では、脚本・監督共通しているようで、これは非常に幸福な出会いだったようですね。 一応近未来の話なので(今から30年後ぐらいの設定らしい)、いろいろ現代と違うところもあるのですが、それをいちいち説明しないのがいい。それによって物語が停滞するのを防いでいますし、作品の本質には影響しないので、説明する必要性も低いのです。「そういうものなんだろう」程度に考えておけば問題ありません。しかし、あれこれ説明してもらわないといけない人は、高く評価しないでしょうね。 従来の木皿作品同様、見る人を選ぶと思いますので、そういう点でも評価は分かれそうです。私は一応、波長に合う作品でした。絵的にも美しく、見ごたえがありまりました。短いですが密度は濃いと思います。 【アングロファイル】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-06-17 22:49:59)
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