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《ネタバレ》 封切り当時見に行って、ゴジラ映画に見切りをつけた記念すべき(?)作品。ということで、約20年ぶりに再見。そういえば、今はなき京都宝塚劇場で最後に見たゴジラ映画でもありました。
なにがひどいって、最後のゴジラ復活はないでしょう。伏線らしいものもなく、突然ラドンのエネルギーを吸収して復活って……。ご都合主義もここまで来ると、開いた口がふさがりません。ラドンがパワーアップした理由もまったくわからない。あと、「植物から発せられている音楽」が、便利な万能道具のように使われていて、これも疑問を感じます。 一応最後には「自然の怪獣VS人工物のメカゴジラ」みたいなことを言っていて、自然界には人間に解明されていないことがあるから、問答無用で復活したとか? 脚本家がそこまで考えているとは思えませんが、仮にそうだとしても、最後に申し訳程度に出してきたのでは、説得力がありません。もともとメカゴジラありきの作品なわけで、後付けでもっともらしいことを言ってもダメなんです。全体のテーマとなっている親と子の情愛については、まあよかったのではないでしょうか。 ドラマ的に一番よかったのは、三枝美希の心境の変化。シリーズものならではの展開ですし、観客であるこちらにもゴジラとの関係を問い直すという、重要なファクターとなっていました。小高恵美さんも、シリーズではこれが一番魅力が出ているのではないかと思います。 本作ではゴジラやラドンの出現が比較的早く、怪獣の登場場面も多くなっていて、派手さはありますが、やはりそれを支えるドラマ部分がしっかりしていなければ、作品として高く評価はできません。特撮というのは、あくまで全体の一部分なのですから。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-11-30 10:47:32)
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