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《ネタバレ》 非常に腹立たしい映画。炭坑の閉鎖問題そっちのけ、バンドのことばかり言っていた指揮者が、最後に「音楽がなんになる」となって金賞も返上してしまう。真剣に音楽と向き合った人なら、苦しい時にも音楽は心の慰めとなること(仲間と演奏するならなおさら)を知っているはず。こんな極端な宗旨替えはおよそ考えられません。結局、炭坑問題とか政治を批判するためだけに音楽を利用したという感じ。その批判にしても、結局イギリス国内の問題に留まっていて、音楽というグローバルな要素に対して狭い。だから音楽の利用のしかたがせこく映ってしまいます。イギリス人ならともかく、日本人である私には他人事にしか思えず、高みから「ああ、可哀相だね」と無責任に同情する気にすらなりません。日本ではの炭坑は完全に過去のものですし。人物描写にしろ最後のダニーの演説にしろ、あまりにも浅くて単純すぎます。
ついでながら、個人的に「ダニー・ボーイ」っていう題名は好きじゃないんですね。この曲はやはり「ロンドンデリー・エア」でしょう。この映画ではグレインジャーの編曲が使われていますから、正確には"Irish Tune from County Derry"とすべきなんでしょうけど。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2013-09-26 22:41:06)
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