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《ネタバレ》 伊勢谷友介のちんぴらについて書く。
服役中に身につけた資格で美容師として働く松子の所へ、松子が教職を辞する原因を作った教え子・龍として登場する。雨の降る路地裏で「覚えてませんか?」と呼びかけ、「やくざになったの?」とあっさり言われて、つかつかと近寄られ、教師が生徒に問いただす時の声で「で、何の用?」と言われる。 両手をポケットに突っ込んで立ち(脚が長い!)、下から睨み上げるようにカメラを見る姿はいかにもちんぴらで、カッコイイ。それが、まったく生徒としか見ない松子の“上から目線”の声に出会ったとたんに“生徒”に戻りそうになる。背中を丸めてポケットから手を出そうとして、辛うじて踏み止まり、「いや、先生と話がしたかったから‥。先生はあのころとちっとも変わらないですね。」ここが楽しかった。どれほどかっこつけてうわてに出ても“生徒”だった過去は消えない。 ちんぴらのかっこよさと哀れさとこっけいさと、そんなものがどっと表現されてた。 伊勢谷の衣装は着こなしの難しいピンストライプスーツで、スーツの中は白地に大きな花が散るシャツだ。下品さを良く出すとともに、色彩の統一感があって、伊勢谷の立ち姿を美しくする。玉木宏が「リボルバー」で似たようなスーツを着用したときは、中は赤いトレーナー?だった。こちらはいかにも田舎の高校生で、そうすると龍は、なかなかおしゃれな都会のちんぴらだ。 【TAMAKIST】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-05-28 19:40:46)(良:2票)
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