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園子温監督の映画はいつもエネルギーに満ちています。
それは日本映画にありがちなリアリティとは無縁の世界。 圧倒的な「熱量」で嘘を描ききるのです。 本作ではその「熱量」(エネルギー)が「愛」とリンクします。 車をぶつけるアクション、 押し倒すアクション、 殺陣のアクション、 この映画のアクションシーンとは直接的な愛情表現なのです。 「愛=アクション」 その最も象徴的なアクションが「勃起」です。 「勃起」は卑しい事ではなく究極の愛情表現なんだとこの映画は提唱します。 本作は「勃起」で私達を感動させるのです。 この矛盾、歪な感動こそ映画的体験なのではないでしょうか? 「女囚さそり」「太陽を盗んだ男」等かつての日本のB級映画はそのような感動に満ちていました。 そのような熱気を再び取り戻す本作は 今までの日本映画界において「良し」とされているものに中指を立て、 今までの日本映画界において「悪し」とされてるあらゆる要素を盛り込んだ、 今の日本映画では稀有な立ち位置の映画。 紛れもない傑作。 【吉祥寺駅54号】さん [DVD(邦画)] 10点(2010-07-13 00:45:27)(良:3票)
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