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《ネタバレ》 DVDで鑑賞したので、ボーナストラックの未公開シーンを見ることができた。そこで監督が口にしていたのは、作風に合わないからカットした、でした。作風。そうなんですこの映画、他の人種差別映画と違ってトーンが比較的明るいんです。登場人物がほとんど女性ということもあって、暴力的なシーンもなく、差別問題も女性ならではの視点で描かれていて、愛情・嫉妬・家事・育児、見栄に虚栄、そしてユーモアと非常に生活色が強くて、親近感が持てました。好きなシーンもたくさんありました。主人公スキーターがブスって言われて泣いていたのを黒人メイドが、ブスは心がブスな人のこと、て慰めるシーン。執筆の協力を頼まれてエイビリーンが言う台詞、あたしが怖いのは法律よりも人の視線です。牧師が言います、自分の敵を愛せたならそれが勝利です。施設に入れられた大奥様がチャリティーオークションで、ミニーのチョコパイを娘名義で落札したシーン。クビにされて家を出て行く時に、柱の傷、スキーターの成長の印を見るコンスタンティン。そしてラスト、エイビリーンが無実の罪を着せられて、それに反抗したために職を失い去って行くシーン。ここで彼女は言う、自分の敵を愛せなんて難しい、まずは真実を、胸の内を語ることだ、と。隠し事をしてまで無慈悲な愛など出来ない、てことですかね。それはまさシーリア・フットそのものの気がします。私が本作で一番好きな登場人物です。ちょっと頭のネジが緩そうに見えるけれど、心が汚れておらず、差別という言葉自体彼女の辞書には存在していない。だから何でも話す。自分のことを隠さずに、黒人メイドのミニーに。それは主従の関係というよりも、もはや親友のようだ。そんなシーリア・フットのシーンはみんな、お気に入りです。本当にいい映画でした。実話かと勘違いするくらいでした。それ程感動した作品ですが気になったところも。まずオシッコの後、手を洗ってない。向こうじゃ普通なの?それからトイレは嫌がっているのに、子供を抱っこさせてキスさせてたり、口の中に入れる食べ物を作らせたり、その辺りの差別加減が私には少々疑問でした。で主人公と恋人のシーン。いりますかねこれ?別に恋人が主人公を励ますわけでもなく、むしろ逆だったしね。私はいらないと思いました。最後にもう一度、これ、実話じゃないんですよね?驚きです! 監督が男性、ていうのも驚きです!!
【Dream kerokero】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-06-16 18:25:07)(良:2票)
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