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《ネタバレ》 デンマークでは知らぬ人がいないという1700年初頭の王室スキャンダルだそうで。啓蒙思想が世に広がりつつある貴族専横時代の終わりの世相を知れて興味深く観ました。映像も美しいし、精神疾患ぽいクリスチャン7世を演じたミケル・ボー・フォルスゴーはかのアマデウスでのトム・ハルスを彷彿とするような熱演でした。
けれど、お話がそもそも王妃の語りという体をとっているので、侍医ヨハン・ストルーエンセとの泥沼不倫がなにやら少女漫画のような純愛仕立てになっちゃってます。この医者役がマッツ・ミケルセンで、信念強そうな顔立ちなのでまさに”正義の改革者”そのもの。 しかしですね、ここら辺が史実を扱ううえで難しいところでして、文献によるとストルーエンセはかなりの野心家で奸智を巡らす人物のようにも記されており、王妃にしても英国からの帰国を拒否されるとは相当の顰蹙を買っていたと思われるわけです。どこぞの国の王のように、やみくもに政敵の首を刎ねたわけでもないのに断頭台に送られるとは、やっぱり当時かなり嫌われていたクセの強いやな奴だったんじゃないのかなー。で、そういう描き方の方が映画としては面白くなったんじゃないかなと思うわけです。ベタベタなラブストーリーなんかより。個人の感想でした。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-02-12 18:13:05)
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