RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語 の かっぱ堰 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > レ行
 > RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語
 > かっぱ堰さんのレビュー
RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語 の かっぱ堰 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語
製作国
上映時間130分
劇場公開日 2010-05-29
ジャンルドラマ,シリーズもの,ファミリー
レビュー情報
《ネタバレ》 まずストーリーの都合で死んだ工場長は気の毒である。また劇中の鉄道会社は、本当にこんな会社と思われていいのか、という感じの場面が多く、世の中これで通ると思っているなら困ったものである。
しかし一方、転身後の主人公が業務の習得はもとより、職場での人間関係や顧客への態度も含めて完璧な人物像に変わっていたのは見事だった。若い男の苛立たしい物言いにも、全く別次元から余裕で応対していたのはさすが年の功と思わせる。要はもともと何でもできる男なのであり、前の会社でやっていなくとも環境に合わせて変えただけのことで、どうやらこれは本当に有能な人物だったのだ、ということが主役の演技を通じて納得できた。
ただし劇的な転身を図ったこの主人公だけが特別ということでもないらしく、劇中の“変われるうちは老人ではない”という発言のように、変わるときにはいつでも変わる、といった程度の気分で構えているなら万人にも可能だろうという気がした。

ところで主人公の転身の話は前半で終わったようで、後半は周囲の人間との関係が重点になっており、特にこれまで構ってこなかった一人娘には伝えることが多かったらしい。劇中ではこの娘の立ち位置が微妙に見えており、世間知らずな甘ったれと素直ないい子の間にいて、父親に反発しながらも断絶はしておらず、次第に父親側に寄り添っていくのが自然に表現されていた。特に社会に対する責任ということを何気ない事件から学んでいく展開は巧みに思われる。また人物の外見としても、清潔感がある一方で色気もあって可愛らしいので見惚れてしまう。

そのほか、この映画では鉄道周辺の風景が非常に印象に残る。広い空、美しい雲が映像化されているかと思うと、劇中での発言通り天気が変われば印象も変わって来る。また普通の農村かと思っていると駅のすぐ向こうに宍道湖の湖面が広がっていたりして、これが出雲の景観なのだという感慨があった。
かっぱ堰さん [DVD(邦画)] 7点(2014-07-29 19:51:55)(良:1票)
かっぱ堰 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-04-13リゾートバイト6レビュー6.20点
“それ”がいる森4レビュー3.20点
事故物件 恐い間取り6レビュー3.56点
2024-04-06モロッコ、彼女たちの朝5レビュー5.00点
2024-04-06ラフィキ:ふたりの夢5レビュー5.00点
2024-03-23ザ・デッド インディア6レビュー6.50点
2024-03-16FUNAN フナン7レビュー7.00点
2024-03-16シアター・プノンペン7レビュー7.00点
2024-03-09イビルアイ3レビュー4.50点
2024-03-09ベネシアフレニア7レビュー6.50点
RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS