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《ネタバレ》 ねえ、マイケル。私と一緒に危険なスラムに買い物に行った時のこと覚えてる?私が怖がったら“守る”と言ってくれたでしょ。そう、チームも家族と一緒なの!忘れないで、試合が始まって敵が攻めて来たら全力でチームを守ること――。幼いころ、麻薬中毒の母親に捨てられ、以来天涯孤独の人生を送ってきた黒人青年マイケル。その大きな身体とは裏腹に大人しい性格から“ビック・マイク”と呼ばれ周りから親しまれてきた。ところが17歳のある日、マイケルはそれまで居候させてくれていた友人宅を追い出されてしまう。突然のことに路頭に迷っていた彼を偶然見かけ、同情心から家に招きいれてくれたのは彼とは正反対のセレブ生活を送っていた実業家夫人、リー・アンだった――。藁をも縋る思いで、彼女のたち家族の邸宅へと転がり込んだマイケル。全く住む世界の違う彼女たちとの生活に最初は戸惑っていた彼だったが、次第に家族として打ち解けてゆく。やがて彼は、アメフトの世界でその隠されていた才能を開花させていくのだった……。実話を基に、孤独な黒人青年と心優しき家族たちとの絆をハートフルに綴ったサクセス・ストーリー。そのあまりにもな〝邦題〟とそんな超王道ストーリーに「きっと、これは僕の好みとは対極に位置する道徳心啓蒙映画なんだろうな~」とずっと敬遠してきた本作なのですが、S・ブロックがアカデミー賞を受賞したということとけっこう世間の評判も良かったしで、この度鑑賞してみました。いやー、予想通り「ザ・綺麗事」でしたね、これ。出てくる登場人物は誰も彼も善い人ばかりでほとんど誰も不幸にならず、最後は物の見事にハッピーエンドを迎えちゃいます。でも、普段はそんな綺麗事映画が大嫌いな僕なのですが、今作は素直に受け入れることが出来、普通に面白かったです。何故だろうって自分なりに考えてみたら、それは現実の理不尽さを直視する視線をちゃんと備えていたからだろうと思います。特に、冒頭部のマイケルの貧困描写がリアルで見ていて本当に切ない!そんな彼を引き取るリー・アン家族も、恐らくここでは描かれていない辛い葛藤もあっただろうことを自然に漂わせていて好印象でした。S・ブロックのパワフルママっぷりも全然嫌味じゃなく等身大の魅力を感じられて大変グッド。うん、いつのころからか薄汚れたハートの持ち主となった僕ですが、たまにはこういう映画を観るのも良いものですね。ほんのちょっぴり心が浄化されました。7点。
【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-02-21 18:12:28)(良:1票)
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