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《ネタバレ》 彼の名は、パトリック・ヒル。通称〝H〟。最近、現金輸送を専門とするセキュリティ会社に就職したばかりの普通の男だ。10年務めた欧州の警備会社が倒産し今回この会社に応募、採用試験もぎりぎり合格点レベル、妻とも離婚、家族もおらず無口で不愛想。同僚からも少し浮いた存在である彼は、簡単に言うと冴えない男だ。ロサンゼルスの街で日々黙々と働いていたそんなある日、彼が運転する輸送車が武装した凶悪な強盗集団に襲われる。だが、Hは全く取り乱すことなく冷静沈着な判断力と高い射撃能力でやすやすと敵を排除するのだった。そればかりか、後日襲ってきた別の強盗集団も彼の顔を見た瞬間、金には目もくれずすぐさま逃げ出してしまう。上司も同僚もこれには驚くばかり。果たして彼は何者なのか?FBIや会社の上層部が疑念を深める中、全米で最も現金が動くブラック・フライデーが近づいてくる……。世界でも有数の危険区域であるLAで現金輸送車のドライバーとして働く謎めいた男の過去を巡るドラマを重厚に描いたクライム・アクション。監督・主演は、ハリウッドのエンタメ映画界を牽引するガイ・リッチー&ジェイソン・ステイサムコンビ。と言う訳で、そこそこ期待して今回鑑賞してみました。そんな僕の期待をそこそこ上回るそこそこ面白い映画でしたね、これ。まあベタっちゃあベタですけどツボを押さえた演出はどれも嵌まっていて、最後までそこそこ楽しめました。いかにもガイ・リッチーらしい現代と過去を行き来する脚本も分かりやすく練られていて、後半の急展開にもけっこう驚かされました。まあかなり力技でしたけど(笑)。重低音を効かせた重苦しい雰囲気も嫌いじゃなく、ひたすら口をへの字にして無双するジェイソン・ステイサムも相変わらず渋い。各シーンにタイトルをつけて章仕立てで見せる演出もかっこいいし、特に最後の「肝臓・肺・脾臓・心臓」のタイトルの意味が分かるラストシーンは痺れました。まあ内容の方は3日も経てばきれいに忘れそうなお話だったけど、そこそこキレのいいアクション、そこそこ面白い脚本、そこそこ華のある役者陣と、そこそこ面白い映画の見本のような作品でありました。うん、そこそこの7点!!
【かたゆき】さん [DVD(邦画)] 7点(2023-03-02 13:01:45)
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