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北九州の地方都市で起こったバスジャック事件に巻き込まれて心に傷を負った被害者達(バス運転手と子供の兄妹)のその後を綴った物語。217分という長尺かつほぼ全編がモノクロ(というか色彩がとても薄い感じ)である上、淡々とした場面が延々と続くので最後まで飽きずに観るのが大変だったが、このテーマと向き合うためにはこうしたストイックな作風が必要だったという事なのだろう。センセーショナルな事件そのものや犯人探し・動機あてといった下世話な話題よりも、トラウマを抱えた被害者がどうやって立ち直ってその後の人生を生きていくのか、という問題の方がより切実である事を改めて示した有意義な作品なのは間違いないとは思う。だが、気軽に観る事のできない作風という敷居の高さゆえに、そのスノッブ臭が鼻につく人がいるのは仕方がないのかも。ちなみに本作が三部作の中の一作だという事を後から知ったのだが、通しで観てみればまた違う側面も見えてくるかもしれないので、機会があれば関連作にも目を向けてみたいと思った。
【オルタナ野郎】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-05-23 00:20:45)
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