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《ネタバレ》 すげえな。希望を込めたメッセージ性ばかりが強調されて語られがちな本作ですが、コメディとしての完成度が過去作と比べてもトップレベルじゃないですか!笑いっぱなしでした。突拍子もなく挿入されるハンガリー舞曲のギャグは最高!客の困惑する表情がたまらんです。『担へ銃』でも見られた戦争をユーモアに昇華する神業も相変わらず冴えていましたし、独裁者同士の小学生みたいな食べ物を使った喧嘩も、チャーリーとハンナのデートを見送る人たちも、地球の風船で戯れるヒンケルも…心に残るシーンが多くて書ききれません。『モダン・タイムス』があまりおもしろいと思えずチャップリンの長編作は敬遠してきましたが、観てよかった。本当によかった。突撃隊による暴力と恐怖、チャップリンのユーモアの対立はまさしく桂枝雀の緊張と緩和理論を体現しているように思います。緊張が一瞬緩むことで笑いが生じると。最後の演説は素晴らしいとは思いますが、本作のラストに相応しいかと言われると微妙で、演説部分だけの6分間の動画をYouTubeで観れば感動するかもしれないけど、作品の最後だと蛇足感があるかなと思います。ともあれ、いい映画。
【カニばさみ】さん [インターネット(字幕)] 9点(2015-05-26 04:29:23)
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