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《ネタバレ》 幼少期・青年期のティム・バートンが感じていた孤独とマーガレット・キーンが感じ、絵で表現した孤独が共鳴したことで実現した映画だと思います。実際、ティム・バートンの描く絵は目が大きかったりする。相当な思い入れのある人物を映画化してしまったが故に、テンポが悪い、という印象を受けました。マーガレットが夫ウォルターに抑圧され、洗脳され、部屋に閉じ込められる。娘にさえ本当に事を言えない辛さ……痛いほど分かりますし、これはティム・バートンが感じていた苦痛でもあるのでしょう。しかし、それにしてもこの描写が長過ぎる。物語はマーガレットの完全勝利に終わるわけですが、彼女が
反撃し映画が終わるまでは20分もなかったのではないかと思います。思い入れが強すぎると不都合が生じるという典型例ではないでしょうか。最後の最後に極上のカタルシスが用意されているとはいえ、勿体無いなぁという感想です。もちろん、マーガレットの気持ちは揺らぎ続けるわけですが、彼女は序盤から金と名誉に揺らいでいるので、これもまた長い。編集でどうこうできる問題ではなく、単に脚本とティム・バートン自身の問題でしょうね。お話はもちろん面白かったし、私が一番好きな俳優クリストフ・ヴァルツは最高の演技を披露していました。所々のジョークは冴えていたし、クライマックスの裁判シーンは笑いっぱなし。素晴らしい部分がある分だけ、テンポの悪さが際立ち、気になってしまいました。 【カニばさみ】さん [映画館(字幕)] 7点(2015-01-23 18:03:51)
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