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《ネタバレ》 人類と異星人(エイリアン)の最悪のファースト・コンタクトを描いた傑作。
単なるパニック物に終わらず、人類が宇宙に拡がっていく開拓という名の「侵略」。 「本当のエイリアンはどっちだ」という作品だ。 スピルバーグの「ジョーズ」におけるテーマと似ている。 人間が生活を拡げる過程において蔑ろにした自然。 住処を追われた動物は、やがて人々のテリトリーに「戻って」来る。 この映画のエイリアンは「侵略者」と呼ぶには相応しくない。 正しく言えば「報復者」と言っても良いだろう。 自分たちの領域を犯そうとする者への・・・。 エイリアンを「生物兵器」として利用しようとしたのは人間なのだから。 まあリプリーたちにして観ればとんだトバッチリだがな。 宇宙空間という「密室」、他の生命に寄生して成長する化物、逃げ場のない恐怖・・・一人、また一人消えていく命。 最初この物語は「群像劇」だったが、生き残った者がこの物語を動かす「主人公」となる。この二段構え。 そして仲間を殺された者が抱くのは復讐心・・・恐怖を乗り越える人間の恐ろしさと強さ! 終盤もまた「二段構え」の死闘。 作り込まれたセットと言い、今見ると時代錯誤な装置も巧みな演出で違和感を感じず楽しめる。 これぞ娯楽映画よ。 エレン・リプリーは好きなキャラの一人だ。 仕事を最優先にする傍ら、誰よりも仲間思いの熱い女性。 男勝りな勇気と行動力、悲鳴をあげながらもエイリアンと戦い抜いた気丈な女性像。 猫の「ジョーンズ」のためにもう一度戻って来る姿・・・そこに惚れた。 エイリアンに「糞野郎...糞野郎・・・糞野郎!!!!!」と言いながらダスト・シュート&止めの一撃! 女戦士エレン・リプリーの誕生である。 「テルマ&ルイーズ」でもそうだったが、リドリー・スコットは「ケツ」で女を語る。 良い女は尻もビューティフル。 二段構えのある映画は本当に面白いです。「駅馬車」しかり「黄金狂時代」しかりしかり。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2013-12-29 14:34:30)(良:2票)
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