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《ネタバレ》 随所に小津さんの作風が観られましたが映画全体としては月とスッポン、雲泥の差がありました。
小津作品は親子、兄弟、男女等々・・・様々な人間関係が織りなす機微を繊細かつテンポ良く描いています。 その中に時折映し出される静謐な情景が観るものの心の琴線に触れるのです。(「東京物語」が好例です) しかし本作品は喜怒哀楽・起承転結がほとんど感じ取れないストーリーなのでいくらローアングルで部屋を、そこにたたずむ人を、 また能登の風景を映してもなんの感情も起きません。 とにかく登場人物のキャラがあまりわからぬままストーリーが展開するのでゆみ子にも民雄にも感情移入(共感)できず、 あげく郁夫の自殺の原因は「幻の光を見たから・・・」で締められては何の奥行きも深みも感じられず開いた口が塞がりませんでした。 マァ私は「映画は芸術ではない、娯楽だ」派なので映像美だの、音楽性だの、監督の世界観だのと言った高尚な感性は一切持ち合わせておりませんのであしからず。 【yoroshiku】さん [DVD(邦画)] 1点(2023-11-05 17:42:47)
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