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《ネタバレ》 重厚感漂う映像と琵琶の音から始まり、二人の切腹志願者と井伊家の間の回想を交えながらの謎めいた展開にあっと言う間に引き込まれます。武士の鑑、武士の面子、武士の魂といった武士道精神勢揃いのテーマで物語は進みますが、竹光による切腹シーンはあまりにも衝撃的です。切羽詰まってリスクを承知でさもしい行動に賭けてしまう娘婿の心情はとても痛々しいし、彼が武士の情けもかけられずに竹光で無理矢理切腹させられたことへの主人公の並々ならぬ復讐心も分からないでもないです。しかしながら、武士道精神を気取っているわりに、時に身勝手で、時に図々しく、時に潔くない主人公のちぐはぐさには、いくら開き直ってしまったといってもいまいち共感しづらいものがあります。映画の方は大スターたちの若かりし頃の好演と随所に盛り上がりをみせるストーリーでとても見応えのある作品に仕上がっています。主役級を演じていた石浜朗のその後の活動が脇役主体であることが意外でした。
【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 10点(2015-04-16 23:48:22)
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