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《ネタバレ》 なにか頂点を目指すという事とは教わる側も教える側も全て失う覚悟が必要なのかもしれない。
主人公がドラムを叩くたびに、豆を潰し血を滲ませるたびに、焦り、怒り、悔しさが滲み出る。執着と強迫は彼を追い詰め、フレッチャーは彼の未熟な自尊心をどこまでも叩き潰し、最後には罠にハメる。 ひと時もこちらに落ち着かせる余裕を無くす緊張の連続、なぜなら主人公の目つきはいつだって一点しか見つめていないからだ。ドラムの音はいつからか主人公に宿る情念の全てをこちらにぶつけて来る。こちらはもう息もできない。 フレッチャーの心の底は結局どこまで彼に向けたものかはわからない。だからこそあの最後はとても痛快で爽快でカタルシス溢れるものになっていた。素晴らしい映画です。 【えすえふ】さん [映画館(字幕)] 9点(2015-08-05 19:51:35)
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