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《ネタバレ》 更年期障害の情緒不安定解消にはラブコメが有効。(※個人の感想です)
で、本作の効果は抜群でした。ホントに気持ち良くキュンとなりホロリとなり。なんと言うか中枢神経にじんわり効いた感じで安らぎを得ています。2人が結ばれるのは「運命だった」という、もう100億回見てるよっていう「定番」ラブ・ストーリーですが、ロマンチックラブ・イデオロギーという強大な思想が衰退しない限り、この説話は繰り返されるのです。おばさんの情緒も一生安泰。いいんです。ラブコメよ、今夜もありがとう、です。 何がいいって、やっぱりマーク・ラファロでしょう。リース・ウィザースプーンは劇薬になりかねない。神経逆なでされそうで(笑)。彼女は実に彼女らしくワーワーキャーキャーやってますが、ま、ほっとけ、ってことで。(あれはあれでイイんですけどね) ま、とにかく、この作品は癒し系ナンバーワンのマーク・ラファロを堪能する映画。心底、上手いと思う。彼が一人でバーに行くシーンがあるのですが、酒びたりの彼の体を心配してゴーストのリースがくっついてくる。で、グラスを手に取るとリースが邪魔をして飲ませない・・・というのを、店にいた友人たちの目線で見せるので、リースの姿は見えない。マークが一人でおっとっと、ってやってるのを、マークが一人芝居してるんですね。これが上手い!要はパントマイムなんだけど、なかなかの芸達者。私としては「へぇ、こういうフィジカルな演技も得意なんだ」と軽く驚いた訳で。 あとは、なんと言っても感情表出の自然さ。奥さんの想い出話をしながら目が潤んでくるところなんて、全然わざとらしくなくて心に優しく触れてくるのです。この人の演技はホントに響く。クライマックスの救出作戦とその直後の展開なんか、思い出すと泣けてくるくらい。この時の彼のエモーショナルな演技は出色です。 物語はご都合主義フルパワーで突き進みますが、私は大好きです、そういうの。邦題に「ゴースト」と入れたかったのもよく分かる、「ゴースト/ニューヨークの幻」(90)のテイストをふんだんに取り入れた、「パクった感」ありありの本作。それでも、あの「感動のラスト」はあざといな、と思えてしまうあちらに比べて、こっちの素直なハッピーエンドは好ましいですよ。 【ポッシュ】さん [DVD(字幕)] 8点(2017-07-27 15:06:01)(良:1票)
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