カーズ の K&K さんのクチコミ・感想

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カーズ の K&K さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 カーズ
製作国
上映時間116分
劇場公開日 2006-07-01
ジャンルアクション,コメディ,ファンタジー,シリーズもの,スポーツもの,CGアニメ
レビュー情報
《ネタバレ》 “Cars”邦題まま。
“命のないモノに魂を入れる”作品を創らせたら、ピクサーって凄いですね。オモチャの次はクルマときました。今回“ヒト”は一切出てこなくて、全部クルマの世界というのも思い切った設定です。
「クルマを擬人化するとしたら、目はヘッドライトだろ!?」…なんて思いますよね。子供が描いた交通安全のポスターなんかも、目=ヘッドライトにしてるのが多い気がします。じゃあ目=フロントガラスはカーズが初か?と言えば、少なくとも昔観たトムとジェリーの(真ん中)、車の親子の話から既に、目はフロントガラスでした。お国柄なんでしょうかね?そのため、レースカーのヘッドライトがステッカーなんてマニアックなネタを仕込んでたのは面白かったです。フロントガラスを目にすることで、表情はより豊かになりました。また車種や年代、丸目・角目で、性格イメージが固定されることも無い上手い方法です。

私がこの映画に引き込まれたのは、優等生のサリーがお尻に入れてたタトゥーが出たとき。人間ならローライズジーンズから覗く腰の部分。ラッキースケベですね。ポルシェって速度を上げると自動でウイングがせり上がるらしく、サリーは普段は人に見せないその場所に、タトゥー入れてたんですね。うっかり若気の至りを見られて慌てるサリーと、それ声に出して言っちゃうデリカシーのないライトニング。子供向けCGアニメだと侮ってましたが、良い変化球でした。

さて、高速が開通して国道沿いの町が廃れるのって、北海道だとホントよく目にする光景だったので、ラジエーター・スプリングス(以下RS)の寂れ具合にはとても既視感を感じました。レースも高速道路も“早く目的地(ゴール)に行く”のは、そもそものクルマの存在意義とも言えます。利用者の居ない店。誰も来ない観光名所。クルマだけの世界では、ある意味存在する意義が希薄なRS住民。レーサーのマックイーンに、モータリゼーションの発展と町の過疎化を見せるのは、結構皮肉な展開に思えます。
トップレーサーだけど友達も居ないマックイーンが、寂れた田舎町で一度立ち止まって、自分はこれから、何をするべきかを考える作品。レース後の展開、マックイーンもRSに住んで、友達や仲間と一緒に暮らし、レーサーとしての拠点もRSにして、お互いウィンウィン。めでたし、めでたし。
…なんだけどそれはアニメ映画のお話。実際は、何処にでもある全国チェーン店が幅を利かせ、味のある地元の個人店が閉業に追い込まれ、ネットでよく見る『田舎の国道沿いの風景』になってしまう。というのが、どこにでもある現実のようです。'50年代から'70年代の車が共存する古き良きRSが、今風の平凡な田舎町になるのは、嫌だなぁ…
K&Kさん [地上波(吹替)] 7点(2024-07-06 00:34:40)
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