真昼の決闘 の K&K さんのクチコミ・感想

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真昼の決闘 の K&K さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 真昼の決闘
製作国
上映時間85分
劇場公開日 1952-09-16
ジャンルアクション,ドラマ,サスペンス,ウエスタン,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 “High Noon”『正午』。私の中でベスト・オブ・西部劇が本作かもしれません。午前10時35分から始まるこの作品は、上映時間と劇中時間がほぼ一緒のリアルタイム作品。その設定は今でも通用するくらい斬新で、とても72年も前の映画とは思えないほど、スタイリッシュです。
ケインはその日、若くて美しいエイミーと結婚式を挙げていて、新しい人生の門出の日として、幸せの絶頂でした。そこから僅か1時間ほどで、ケインが長年に渡って築き上げてきたもの全てを失っていきます。街の人からの協力を得られず、ジワジワと不利な状況に追い込まれるケインと、ミラーの乗った汽車の到着をのんびりと待つ3悪党。同じ時間が経過しているのに、受け取る人間の状況で、時間は残酷にも、退屈にもなるんですね。

一度は街を逃げ出した彼が、再び戻ってきてしまったのは、責任感と正義感からでしょう。一方でケインによって守られる対象の街の人々というのは、決して正義の側とは言えません。中には“稼げた”ミラー時代の復活を望む者も居ました。前回は協力したのに、今回は協力しない者。当然のように協力を申し出たのに、他に協力者が居ないと解ると怖気づく者。街を支配するのが正義でも悪でも、結果を受け入れるのみで、自ら変えようとしない人々。この辺、西部劇という私があまり得手でないジャンルと言えども、普遍的な集団の心理と、進んで積極的な行動をしない類の人間の生々しさを感じさせました。

もしケインが街に戻らずに逃げていたら、どうなっていたでしょうか?ミラーたちの目的が復讐であれば、街に居ないからと諦めたりせず、執拗に追いかけられるかもしれません。正義の行動だったのに、コソコソと隠れて生きていかなければいけない。そう考えると、やはりあの街で決着をつけるほか、選択肢はなかったのかもしれませんね。
K&Kさん [DVD(字幕)] 10点(2024-09-29 23:34:54)(良:1票) 《新規》
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投稿日付邦題コメント平均点
2024-09-29真昼の決闘10レビュー6.72点
2024-09-23椿三十郎(1962)9レビュー8.14点
2024-09-23カーズ22レビュー5.78点
2024-09-23カーズ クロスロード6レビュー7.10点
2024-09-22フレンチ・コネクション25レビュー6.48点
2024-09-22夏目アラタの結婚6レビュー7.00点
2024-09-19ジュラシック・ワールド/新たなる支配者4レビュー5.81点
2024-09-18フィラデルフィア6レビュー6.60点
2024-09-17お葬式8レビュー6.23点
2024-09-16ジュラシック・ワールド/炎の王国4レビュー5.39点
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