ニュー・シネマ・パラダイス の K&K さんのクチコミ・感想

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ニュー・シネマ・パラダイス の K&K さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ニュー・シネマ・パラダイス
製作国,
上映時間123分
劇場公開日 1989-12-16
ジャンルドラマ
レビュー情報
《ネタバレ》 ~Nuovo Cinema Paradiso~新パラダイス劇場。
今回が初見。にもかかわらず、以前テレビのバラエティで、このエンディングシーン“だけ”を見て知っていたのよ…
もちろん見たくて見た訳でなく、交通事故。それは不幸なことなのよ…
この映画を何の予備知識も無しに観ていたとしたら、きっと涙が溢れ出ていたに違いない。

なぜエレナは音信不通になったのか。
アルフレードはなぜ、トトに厳しく『帰ってくるな』と言ったのか。
トトはなぜ、30年も村に帰らなかったのか。
99日目、兵士はなぜ最後の夜に立ち去ったのか。
なぜ?当然だけど、それぞれ事情や考え、簡単なものから複雑なものまで、本人にしか解らない理由があったんだろう。
その理由を知ること無く過ぎ去った過去。神さまでもない人間には、答えを想像する事くらいしか出来ない。
『キスシーンを見せろ!もう20年も見てないぞ!』ラブシーンを見られるのは、検閲する司祭と技師のアルフレードだけ。
休みなく映画を上映し、見せられないフィルムをカットし、ある時は映画館の外に劇場を作るアルフレードは、トトにとって神さまのような存在だったろう。

アルフレードからの最後のプレゼント。劇場で流されなかったラブシーンの詰め合わせ。それはカットされた理由≠答えの詰め合わせ。
肝心なところ、見たいところ、本当の理由≠答えが見えないのは、人生も一緒じゃないだろうか。
エレナが去った事情、アルフレードの最後の言葉の意味、兵士が立ち去った理由…神さまでもないトトに、それを知る術はない。
『理由なんて、カットされた映画のラブシーンのようなもの。そこにこだわって、これからの人生を無駄にするほどの、大した事じゃ無いんだよ。いくら思ったところで、過ぎ去った人生は、映画のフィルムのように、集めて繋ぎ合わせて見ることなんて出来ないのだから。』

映画のタイトルが最初の劇場『シネマ・パラダイス』ではなく、建て直された方の『“ニュー”シネマ・パラダイス』なのも、そしてそれさえも最後解体されるのも、過去よりこれからの新しい人生を大事にしてほしいと言う、トトへのメッセージに思える。
K&Kさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-06-09 22:05:51)(良:2票)
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投稿日付邦題コメント平均点
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