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《ネタバレ》 テレビCMでの「鵺(ぬえ)の鳴く夜は恐ろしい」のキャッチコピーと、「Let it be」のメロディーラインが、まだ幼い脳に強烈に刷り込まれました。とはいえ、劇場に見に行くわけもなく、その後テレビ放送されたのを、途中だけチョロッと見たのだと思いますが(当時家にはテレビが1台しかなく、父親が黙々とザッピングしているので、作品をまともに鑑賞するということがなかった)、岸本加世子が演じる双子の娘の片方が、もう片方のことを、「カタホウ」と呼んでいたことが、とても気味悪く感じられて鳥肌が立ったことを思い出します。林の中、双子の片方が、「カタホウがいない!カタホウ、カタホウ!」と呼びながら、もう片方を探し回ってた映像の記憶があるのですが、今回見たところ、そういう映像はなかったので、あまりの不気味さゆえに、幼い脳内で創り出された幻だったようです(笑)。今となって、改めてみてみると、テレビCMのインパクトが強烈だったのに対して、本編は、インパクトがないまま、ツルツルすべっていくような感じですね。鹿賀丈史も日本人離れした顔立ちにもかかわらず、どこかツルツルしています。映像自体は落ち着いていて美しいのですが、金田一シリーズを構成する大きな要素である死を彩る鮮やかなデコレーション、偏執的な美意識がなく、犯人の苦悩も薄いなあという印象です。
【camuson】さん [DVD(字幕)] 4点(2024-01-28 15:51:49)
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