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「燃えよドラゴン」ですっかり心を奪われてしまった私は、公開初日に今は無き映画館丸の内東宝に駆けつけました。ブルースに出会わなければ後年ジョイ・ウォンを観に行くまで知らなかったであろう香港映画はとてもB級に感じてしまいましたが、ブルースの姿を観られるだけで満足でした。あれから30年、ブルースの実像がひとつひとつ見えてくる中で私がこの作品にひかれる理由は、おそらくブルースがこの作品に取り組むにあたり、自分の人生にコンマを打った心情がスクリーンの向こうに見えるからかもしれません。この時期、アメリカから家族で転居したブルースは俳優、武道家いずれも世界で通用する東洋人としての最終ラウンドをスタートさせたのでしょう。この作品から2年後、傑作「燃えよドラゴン」を完成させて人生のピリオドを迎えます。この作品はブルースの武術ジークンドーの原点と、俳優としてアメリカで身に付けた演技力を披露しています。東洋を世界へ知らしめたいとする意志は以降の作品にも色濃く表れています。
【天地 司】さん 7点(2003-04-08 18:15:10)
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