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正直なところブラピとデ・ニーロを観たくて映画館に入りました。幼少期のトラウマを扱った作品は多いですが、映画を観終った後に席を立つ気になれずに続けてもう一度観ました。大人になっても心の中で停止している年齢がその後の人生を不安な現実感のないものとしてしまうことは非常によくあると思います。自分が今、ここにいるのは事実でも頭の中は心の中は「あのとき」を見続けている、感じ続けている。その苦しみから解放されたいと思っていた彼らが選んだのは復讐、というよりも「わかってほしい。解放されたい」という切なる願いだったのでしょう。少年時代の気持ちが暗くなるほどの描写は、彼らが毎日の生活の中で無意識にあるいはフラッシュバックのように五感に六感に受けている悪夢なのでしょう。ラストに語られる、ブラピが独り静かに人生を過ごしたというくだりは2回目に観たときに「解放」と感じられました。それでようやく席を立つことができました。
【天地 司】さん 7点(2003-05-06 14:12:47)
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