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とてつもなく地味で退屈な娯楽性のかけらもない映画。だが、しかしそんなことが何だというのだろうか。不覚にもたった一本の映画で4回も涙が出てきてしまった。昔のビデオを見終わったあと初めてハンターがトラビスをおとうさんと呼ぶ場面。ママを探すためにトラビスと家を出たハンターが養母に電話する場面。話の様子からトラビスだと気付いたジェーンが初めてトラビスと呼ぶ場面。せっかくジェーンを見つけたのに帰るか、もう一度会うか迷っているトラビスに左に曲がる様にハンターが言う場面。これ見よがしのあざとさが全く感じられず(逆にそこがあざといのか?)淡々とストーリーが進んで行くだけなのに、いつの間にか見る者を深い感動へと導いて行ってくれる。ヴェンダースの力量をまざまざと見せつけられた感じがする。それからジェーンに会ってきた筈のトラビスを、ハンターはどうして質問責めにしないのだろうか?聞きたい事が山ほどある筈なのに、なんて健気なんだろう。それとも真実を知る事がこわかったのかな?それにしても可愛い子だ。出来ればウチの子にしたい。
【gray_ghost】さん 10点(2003-05-19 17:59:07)(良:1票)
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