1.舞台は1940年代のヘルシンキ。男がいなくちゃ生きて行けない母親は、生まれたばかりの双子の女の子を祖母に預けてドイツ兵と家出。やがて祖母が死に、孤児院の双子の元に母親が迎えにきます。双子は母親の恋人が所属するサーカス一座で成長するのですが、やがて男には逃げられ親子三人でドサ周りの旅芸人としての生活をスタートします。北欧らしい何とも言えない寒さと強さと、そして柔らかさを持った映画で、多分少女漫画が好きな人はハマるんじゃないかなぁ。生まれた時から何かが足りない。ただ何かが確かにそこにあったという記憶と肌触りだけが自分の中に刻み込まれていて、いつもいつも幻の記憶を想って喪失し続ける魂。そんな風な映画です。ただ、画面がかなり暗いので、劇場で見る分には素晴らしい夜の風景を味わえるのですが、TV画面の場合もしかしたら見づらいかもしれません。